三番瀬の未来を考えるシナリオ・ワークショップ5月17〜18日の記録


会場:千葉工業大学津田沼校舎7号館4階(7404・7405教室)
主催:「開かれた科学技術政策形成支援システムの開発」研究プロジェクトチーム
後援:三番瀬再生計画検討会議・千葉県

 

注意
・第1ステップ (5月17,18日)の記録です。

・見出し番号は、全体会・グループ討議を通しで付けています。
・18日最後の全体会で行われたテーマ別グループ討議の記録に欠落している部分があります。
・敬称は、すべて略させていただきました。
・文責は、すべて事務局にあります。


 

目次



要約

 

1.開催日時等

 

            開催日時;2003年5月17日(土) 10:0017:00

                   同      18日(日) 10:0017:50

              開催場所;千葉工業大学津田沼校舎7号館4階(74047405教室)

              参加者 ;29

                             他にファシリテーター、運営委員、事務局、事務局ボランティアなど

             

2.ワークショップの進め方と内容

 

(1)ワークショップの進め方

 「『三番瀬の未来を考えるシナリオ・ワークショップ』に参加される方のマニュアル」に基づいて進行した。ただし、各セッションの時間は一部変更された。また、2日目最後の全体会の途中にテーマ別の分科会が設けられた。

 

(2)ワークショップの内容

17

1 第1回全体会                                 ルールの説明等があった。

2 第1回セクター別グループ討議       4つのシナリオを検討した。

3 第2回全体会                                   各グループからシナリオ検討結果の報告があった。

4 第1回混成グループ討議                  シナリオ検討を基に、違いや対立の軸を検討した。

5 第3回全体会                                                 各グループから違いや対立の軸について報告があった。

18

6 第2回セクター別グループ討議       参加者全体に本日の目標等の説明があった後、グループ討議に入り、ビジョン要素案の作成を行った。

7 第4回全体会                                   各グループから作成したビジョン要素案の説明があった。

8 第2回混成グループ討議                  午前中作成したビジョン要素案について分類・統合・抽出等の作業を行った。

9 第5回全体会                                   各グループから検討結果の報告があった。

10 第6回全体会                                   ビジョン要素案を6つに分類し、6グループに分かれ統合化等の討議をした。残された68のビジョン要素案に対して、各参加者が3票を持ち投票し、13のビジョン要素を採択した。

3.採択されたビジョン要素

 

次の13のビジョン要素が採択された。

1.三番瀬・東京湾・流域河川の調査プロジェクトがパートナーシップ(行政・市民・NPO・漁業者・企業)で定期的に行われている。干潟の再生活動を続け、研究、モニタリング活動のマネージメントを担うシステムと組織が確立されている。

2.ラムサール条約の生物多様性と漁業等との共存を考えた三番瀬方式ができ、世界に知られている。

3.漁業などのインフラ(漁港・栽培センターなど)が整備され、後継者がたくさんいる。

4.次世代型の都市漁業の登場。漁業から派生する地域産業(フィッシャーマンズワーフ)の育成。ただし、生態系のバランスには十分配慮されていること。

5.首都圏内(または全国)で“生物多様性を体験する(環境教育)なら三番瀬”と広く知られている。地元、全国、海外に三番瀬のファンがいる。三番瀬が、地域と自然が一体化した「環境再生地域」となり、市民が誇りに思っている。(総合コンセプト)

6.既存の工業用地が再開発されている。(エコロジカルな職住・憩・自然の混合地)

7.干潟の再生と漁業の両立が図られ、地域住民とも交流が図られている。漁業者と市民が参加する協同組合(協働の場)ができる。

8.三番瀬の景観を利用し(海を臨みながら)、全国から人が集まり、海と自然をテーマにしたイベントが行われている。(ただし、環境に配慮すること)

9.三番瀬の環境にかかわる住民が参加するしかけがある。

10.東京湾全体の視点から、2つの三番瀬(船橋側、市川及び浦安側)への人間のかかわりが性格付けられ、2つの三番瀬がお互いに補完しあう状態にある。

11.埋め立て地の一部が海にもどっている。

12.手をつけない:三番瀬は今の状態である。

13.三番瀬全体が環境学習の場として活用され地元住民・学校と共にすすめていく。(大人も子供もそして学習教材としても)

 

 


(5月17日)

 

1 第1回全体会(開会)

 

        日時;5月17日10:00〜10:43

        記録;三上

 

(1)開会

 

(2)主催者あいさつ・説明

若松から、あいさつと今回のワークショップの説明があった。

(会場・飲食等の案内、プロジェクト・主催者の紹介、開催の目的、ワークショップと三番瀬円卓会議・千葉県との関係、成果の公表・公開、シナリオ・ワークショップという手法、ワークショップに関わる人々、進め方・ルール、四つのシナリオについて、など)

 

(3)質疑

     議員;非公開の意味についてもう少し説明が欲しい。

     若松;自由な討論を保障するために非公開にしている。参加者のみなさんは様々な利害を背負っているので、そうしたものから自由に討論できるよう、だれが何を言ったか外部に分からないよう非公開とする。

     公募市民;今回のワークショップに参加を見合わせた市役所とは、どこの市役所か?

     若松;浦安市・市川市・船橋市に参加を依頼し、当初は前向きの返事をいただいていたが、その後、様々な経緯があり結果として参加していただけなかった。

     運営委員;参加者は記録を見ることができるのか。また、研究に使う際に個人の名前は出ないのか。

     若松;記録は公開するが、その際、発言とお名前が結びつかないように配慮していく。

 

(4)最初のグループ討論に向けて

 若松から、アイスブレーキングについて説明。また、討議の進め方に関して、「実現可能性・実現に至る方法の制約などを理由に未来像を強く制限しない」「(課題に対応する)範囲をあらかじめ限定しない」ことなどの「お願い」があった。

 

(5)ファシリテーター(グループ・リーダー)紹介

 若松からファシリテーター(グループ・リーダー)の紹介があった。その後、嵯峨の司会で、全体のアイスブレーキングに入った。

 


2 第1回セクター別グループ討議(シナリオ検討)

 

2.1 公募市民セクター

 

       日時;5月17日11:00

       参加者;河田、小関、杉本、柴、風間、安井、立石

              ファシリテーター:八尾

              ファシリテーター補助;川野

              書記;趙


2.2 専門家セクター

 

        日時;5月17日11:10〜12:40

        参加者;畔柳、糸長、戸村、本藤、田中、松本

              ファシリテーター;加藤

              ファシリテーター補助;細野

              書記;三上

 

<シナリオの検討>

【住宅地シナリオ】

良い点・こぎれい

・教育水準が高そう

・趣味>仕事、休日の時間がゆっくり流れている

・住民による内発的な活動が生まれている

・人の暮らしが海辺にあること、生活の中に海の景観を生かしている

・地域の人々の「聖域」化(=海岸線を住民がジョギング)

・快適な住環境

・親水的なレクレーション

・湿地の再生プラン

中 間・海が我が家のもの

悪い点・うまくできすぎ、冷たい、過度の潔癖、人工的

・核家族

・地域性薄い(コミュニティの結びつき弱い)、個人>地域・組織

・住宅はもう要らないのではないか、住宅あまりの時代になぜ三番瀬でこれを?

・住宅は購入できるか(応募多数で抽選?)

・もともと地域に住んでいる人の姿が見えない

・歴史や文化をもっと大事にした方がいいのではないか

・アシ原など昔の海辺を再生する方向には疑問

・自然に対する優先度が低い、自然が守れていない

・良い点を享受する人が高所得者の住民に限られる

・こういう所で「新住民の勉強会」が始まりうるのか

・快適追求でよいのか? 「快適性」の理解が狭い

・高層マンションによる景色の独占

・漁業・産業のプランが欠けている

・海岸線に曲線がない

・湿地の再生が仕事やレクレーションになるようなしかけを

・川とのつながりを議論に入れるべき

【漁業・観光シナリオ】

良い点・漁師が元気、漁業を生かしている

・海を生かした地域の産業、地域産業と密着、地元産業の育成

・歴史的つながりが見えてくる

・漁業・教育・レクレーションなどのバランスがとれている

・小学校との連携がある

・暖かい感じ

・コミュニティバス

中 間・市民漁師を育ててほしい

悪い点・保全と活用の区分が不明確

・「里海」の利用計画が見えない

・加工場はどこにある?

・里海ツーリズムへの転換

・エコツーリズムはよいが、多くの人が来ると環境負荷の問題

・本当に食えるのか

・不便?

・海自体にあまりビジョンが見えない、海域への配慮は?

・行政の計画・需要が盛り込まれているか

・主体的な住民活動が生まれていない

・エコツーリズムが本当に可能なのか

・費用はどこから出てくるのか(行政補助の財源は?)

【保護区シナリオ】

良い点・日本の生き方を世界に示す

・多様な自然に触れられる

・生産性のある自然

・環境意識高

・保護区自体に財として価値がある

・生態系の保護を考えれば、徹底した保護も必要かもしれない

中 間・漁業にどれほど干渉するか

悪い点・住んでいる人にとってうれしくないのでは? 地元の人が欲する再生とは別ではないか

・変わらないことは良いことか

・社会的・経済的持続性はあるか

・新しい価値が生み出せるか

・エコシステム・マネージメントの視点が欠如

・自然のエリアの取り方が狭い(バイオ・リージョン的な視点が必要)

・東京湾全体への視点が欲しい

・ハコモノ依存(博物館)、生物保護と協調できるか

・人工環境と自然環境がともに学べる場にはなりにくい

・暮らしと海の関係が欠けている

・ダイナミズムが欠如

・未来の姿、20年後の夢が足りない

【商工業シナリオ】

良い点・水上バスで海の活用

・街の活性化・経済的豊かさ

中 間・環境再生型の環境・エコ産業を育てる

悪い点・道路交通は限界

・地域の生活がない(住民不在)

・水上バスによる汚染・生物への影響

・集客の可能性(採算が合うか)

・周辺と差別化できない、TDL・イクスピアリと競合しないか

・海を使いすぎ

・都市型産業は不要

・人工的すぎる

・現在の工業・流通団地をどう変革するかのビジョンが必要

・経済でもうけた資金を環境再生に投資してほしい

・人と海辺の出会いが少ない

・施設だけでなく体験型の環境学習ができるように

・商工業の姿が見えていない

・土地利用によって生じる影響への考慮

・住みたい人にとっては不適

・三番瀬というシステムの、より大きなシステムとの整合性

 

2.3  NPO(市民団体)セクター

 

日時;5月17日(土)11:1012:3013:30

参加者;籠谷、青山、川越、川島、立花、菅波

ファシリテーター;庄嶋

ファシリテーター補助;草深

書記;藤澤

 

(1)シナリオ案の評価結果

1)住宅地シナリオ

○賛成:都心が近い住宅、眺望よい住宅、海に近い住宅、定住率があがる

○条件:三市の違いを考慮すべき

○反対:東京湾の視点がない、環境破壊、住宅の安全性の考慮は?(高潮、地震による液状化)

2)漁業・観光シナリオ

○賛成:住民参加がある、生物多様性優先、漁業関係の雇用創出、エコマネーの活用

○条件:漁業のありかた、漁法(底引き網)への配慮、生物多様性があるといっても一層の配慮が必要(まだ貧弱な部分ある)、専門家と住民の協議会をつくるべき、コストのかからない工夫

○反対:管理・監督をどのようにするかの合意づくりがない

3)商工業シナリオ

○賛成:海上交通はよい、それによる税収の確保が見込まれる

○条件:海上交通はホバークラフトならよい、環境への配慮が必要

○反対:海上交通は水質汚濁につながる(青潮)、景気の動向に左右されやすい、施設増加による汚染(ごみ・廃水処理負担増)、集中によるモラルの低下や交通渋滞、環境教育の視点に欠ける、20世紀の発想のままである

4)保護区シナリオ

○賛成:ラムサール登録できる、首都圏の中心に教育の絶好の場となる、修学旅行の見学地になる、博物館があるのがよい、生物多様性の重視がなされている

○条件:自然保護と漁業との両立、人と海の自由なかかわり、経済界とのコンセンサスはとれるのか、地域全体を博物館にするエコ博物館ならばよい、流入河川・流域への配慮

○反対:箱ものの博物館は反対、施設整備や運営管理のためだけに税金を使うのは無駄、地元の人のものになりすぎ

 

2.4 議員・公募市民セクター

 

日時;517日 11101230

参加者;川口英樹、さとうももよ、村岡民子、川口勲、花澤信太郎、鈴木弘之

ファシリテーター;村上千里

ファシリテーター補助;高橋祐一郎

書記;久保はるか

 

<シナリオに対する評価・・・要素の抽出>

4つのシナリオの中から、賛成、反対、保留(気になるけど賛否はつけがたい)の要素を、カードに書き出し、模造紙上でグルーピングする作業を行った。便宜上、シナリオごとにカードをまとめたが、各シナリオ毎に賛成・反対・保留を検討するのではなく、シナリオ横断的に要素カードを抽出しグルーピングしていった。

 

 

シナリオ

賛成

保留

反対

1. 保護区

干潟博物館

国設鳥獣保護区・ラムサール条約登録地

 

生物多様性の保全のための厳しい立ち入り規制

2. 漁業・観光

エコ・ツーリズム

フィッシャーマンズワーフ

自然と地域活動に活用

 

 

3. 商工業

 

快適性・利便性と生物多様性との両立は可能ではないか?

乱開発

幹線道路

人間の快適性や利便性を優先し、生物の多様性保全はあくまでもその範囲内でという考え方。

施設型レジャー観光

何便も行き交う水上バス。

4. 住宅地

臨海公園周辺の「安心して歩けるまち」

地域住民の憩いの場

環境再生活動、自然観察会や学集会

 

海辺に並ぶ高層マンション

無秩序の開発

人工的な公園や砂浜

その他

 

三番瀬の自然とは?

生物多様性と人間の利便性の二項対立だけではない。

生物多様性と共存できる範囲内で利便性を満足できるか?

 

 

***抽出された要素の詳細***

<賛成>

     保護区シナリオ

Ø         干潟博物館

Ø         修学旅行で訪れてもらえる干潟博物館

Ø         国設鳥獣保護区及びラムサール条約登録地

     漁業・観光シナリオ

Ø         エコ・ツーリズム

Ø         フィッシャーマンズワーフ

Ø         自然と地域活動に三番瀬を活用する

Ø         でこぼこ「あぜ道」(住民による自発的環境保全活動)

Ø         朝市が立ち、人の集まるフィッシャーマンズワーフ

     商工業シナリオ

     住宅地シナリオ

Ø         地域住民の憩いの場として三番瀬を活用する。

Ø         環境再生活動。自然観察会や学習会。

Ø         臨海公園周辺の「安心して歩ける町」(cf.でこぼこあぜ道?)

     付け加えたい要素:

Ø         年間を通じて親子が安心して遊べる海

 

<反対>

     保護区シナリオ

Ø         生物多様性の保全のために厳しい立ち入り規制を入れることに疑問:みんなで活用できないから。

     漁業・観光シナリオ

     商工業シナリオ

Ø         乱開発に反対

Ø         水上バス:「三番瀬を知ろう」ということに基づく開発には賛成するが、利便性に走る水上バスには反対。

Ø         何便もが行き交う水上バス

Ø         幹線道路。

Ø         施設型レジャー観光

Ø         人間の快適性や利便性が優先され生物多様性はあくまでもその範囲内でという考え方。

     住宅地シナリオ

Ø         無秩序な開発に反対

Ø         乱開発に反対

Ø         人工的な公園や砂浜は不要。

Ø         海辺に立つ高層マンション:ヒートアイランド現象の原因になる。

 

<保留>

     漁業・観光シナリオ

Ø         フィッシャーマンズワーフのあり方について、より自然保護的なものにすべき。

     商工業シナリオ

Ø         快適性・利便性と生物多様性は両立できないか?

     住宅地シナリオ

     保護区シナリオ

     付け加えたい要素:

Ø         汚染源の究明

Ø         化学物質汚染

Ø         「三番瀬の自然」とは?に関する共通認識がない。

Ø         シナリオが仮定する「生物多様性」と「人間の利便性」という二項対立の見方は偏りがないか?別の思考軸があるのではないか。マトリクスを平面で見るのではなく、立体で見られないか。

Ø         昔は生活と自然が一致していた。

Ø         望:三番瀬への公共交通アクセス性の確保は必要。

Ø         望:三番瀬を利用した「大気浄化」を考えてほしい。

Ø         水上バスの代わりに路面電車などの整備

 

***議論***

作業を進める中で、次のような議論が行われた。

<対立する要素の抽出>

     生物多様性の保全のために厳しい立ち入り規制を入れることに疑問視する意見と、ある程度の規制は仕方ない(国設鳥獣保護区及びラムサール条約登録地)と言う意見。

Ø         ルールとマナー

Ø         人間の利便性の考え方

Ø         共存できる範囲での利便性に満足できるか?

     「自然」に対する捉え方

Ø         ある程度人工的な自然

Ø         どのような「自然」にしたいか→どのような絵を描けるか。

Ø         「親しみのもてる自然」

 

<出された意見>

     シナリオが仮定する「生物多様性」と「人間の利便性」という二項対立の見方は偏りがないか?別の思考軸があるのではないか。

     三番瀬の自然とは何かを議論することによって、

Ø         →干潟博物館を造らなくても、自然・地域そのものが博物館。

Ø         行政にやってもらうのではなく、自分たちがするという意識が必要。

     環境保全だけを優先するでなく、生活があって海があるという考え方。しかし、一定のルール・聖域は必要。

     「生物多様性」と「人間の利便性」とは必ずしも対立しない。ラムサール条約登録地になっても、必ずしも人間の利便性は制限されない。

     三番瀬そのものには規制をかけても、その近くに人々が自然を感じられる施設を置くという使い分けが可能。

     それでは、どのような活動をしていくか。→市民も関わることのできる施設

Ø         管理者だけが関わるか

Ø         市民が関わるか。

Ø         学校が作業に協力するか。

 

2.5 産業界セクター

 

       日時;5月17日11:10〜12:30

       参加者;中島、堀木、森本、吉村

              ファシリテーター;西原

              ファシリテーター補助;水野

              書記;田原

 

 

 


3 第2回全体会(シナリオ検討結果の発表)

 

日時;5月17日(土)13:3014:20

記録:藤澤

 

(1)専門家セクターからの発表

4シナリオのよい点、悪い点について意見を出し合った。

 

1)住宅シナリオ

     よい点少なく悪い点が多く出た。

     よい居住権を占有していいのか、生物多様性にしぼっていいのかという論点があった。

     シナリオについての快適性の理解、ビジョンの欠如が指摘された。

2)漁業・観光地シナリオ

     バランスよく意見が出た。

     全体としてはよいとおもう意見が多かった。

     悪い点というよりは熟慮したほうはよいという視点が出された。

     これが本当に成り立つのか、具体的に考えるべきという指摘あった。

3)保護区シナリオ

     すべて否定ではないが、住民にとってよいのか。

     里海、継続的なものを含めて具体的に考えるべき。

     シナリオを改善していくといいという指摘があった。

4)商工業シナリオ

・悪い点が多く出た。

 

(2)NPO(市民団体)セクターからの発表

 4つのシナリオについて、賛成点、条件付、反対について意見を出しあった。

 

1)住宅地シナリオ

○賛成:都心が近い住宅、眺望よい住宅、海に近い住宅、定住率があがる

○条件:三市の違いを考慮すべき

○反対:東京湾の視点がない、環境破壊、住宅の安全性の考慮は?(高潮、地震による液状化)

2)漁業・観光シナリオ

○賛成:住民参加がある、生物多様性優先、漁業関係の雇用創出、エコマネーの活用

○条件:漁業のありかた、漁法(底引き網)への配慮、生物多様性があるといっても一層の配慮が必要(まだ貧弱な部分ある)、専門家と住民の協議会をつくるべき、コストのかからない工夫

○反対:

3)商工業シナリオ

○賛成:海上交通はよい、それによる税収の確保が見込まれる

○条件:海上交通はホバークラフトならよい、環境への配慮が必要

○反対:海上交通は水質汚濁につながる(青潮)、景気の動向に左右されやすい、施設増加による汚染(ごみ・廃水処理負担増)、集中によるモラルの低下や交通渋滞、環境教育の視点に欠ける、20世紀の発想である

4)保護区シナリオ

○賛成:ラムサール登録できる、首都圏の中心に教育の絶好の場となる、修学旅行の見学地になる、博物館があるのがよい、生物多様性の重視がなされている

○条件:自然保護と漁業との両立、人と海の自由なかかわり、経済界とのコンセンサスはとれるのか、地域全体を博物館にするエコ博物館ならばよい、

○反対:箱ものの博物館は反対、施設整備や運営管理のためだけに税金を使うのは無駄、地元の人のものになりすぎ

 

(3)議員・公募市民セクターからの発表

シナリオの記述に対しての共感/否定部分の抽出と、シナリオに補足すべき点と今後議論したい点(留保部分)を議論した。

1)共感・賛成の部分

     保護区シナリオ:ラムサール条約、干潟博物館、地域全体を博物館は賛成、修学旅行など知ってもらうためには、施設も重要である(守る部分と理解をしてもらう部分)

     商工業シナリオ:地域のワイズユースは重要

     住宅地シナリオ:環境再生

2)否定的な部分

     保護区シナリオ:生物多様性のために規制を導入するのはよいのか

     住宅地シナリオ:人工的公園は反対、高層マンション等環境破壊、人間の快適性追及でいいのか

     商工業シナリオ:水上バスについては、集中への影響がわからない段階で導入していいのか

3)留保する部分

     三番瀬についての共通認識をどうつくるか。ここでいう自然とは何か

     シナリオの2軸を3次元的は捉え方はできないのか

4)シナリオにないが指摘したい部分

・三番瀬のそもそもの汚染源の究明をきちんと調査すべきである。20年後の未来を語るためにも原因の究明が必要である。

 

(4)産業界セクターからの発表

     シナリオはどれをとっても中途半端だと感じる。

     三番瀬の未来を考える切り口がしぼれないので、それぞれ議論。

1)漁業・観光シナリオ

     昔は川魚食べていて、海の魚は江戸幕府から食べるようになった。

     現在は、直立護岸で人工的。三番瀬の魚は、東京の市場でしか変えない。フィッシャーマンズワーフは地元の人が買える意味ではよい。

     海を中心に自然を楽しむ場があってもいい

2)保護区シナリオ

     野鳥保護が前提になると、東京湾全体で見た場合に残った自然に鳥が集中し、それによって自然が痛められている面もある。別の観点から見る必要もある。

     自然を残すことは必要であるが、三番瀬単独ではなく、葛西臨海公園、三番瀬、谷津干潟などと連携して考えて保護する方がいいのではないか。

3)住宅地シナリオ

     現実には浦安は住宅であるが、塩浜(市川)や船橋では直接護岸で住民は直接海にアクセスできない。もっと住民が海にかかわれるようにしてもいい。工場跡地の部分をどう利用すうのかも考えるべき。

     新しくハコモノをつくるのではなく、既存の住宅地をどう再開発するかを考えるべき。

     埋め戻しは現実にはできない。いかに三番瀬を利用するかを考えた再開発を考える。

4)商工業シナリオ

     いいとこ取りで商工業をすすめるのでなく、地域のことを考え、総合的にみるべき。

 

(5)公募市民セクターからの発表

シナリオで重要であるとおもう部分を抽出して議論した。

 

1)環境学習の視点(学習施設)

     賛成と留保の意見に分かれた。

2)住宅

     留保と反対意見があった。

     エコ住宅はいいが、大規模の住宅はいらない。

3)自然について

     守るべきである。

     利便性と多様性のバランスの問題がある。だれのための利便性か。

     人工海浜については専門家意見がききたい。

4)住民・観光と漁業

     住民の自発的な参加は賛成。しかし、地元だけではだめである。

     漁業(産業)と自然の両立を考える。

5)ショッピングセンター

     基本的には反対、すでにその機能を果たすものは近隣地区にあるので、三番瀬にあえてつくることはない。

6)水上バス

     生活スタイルを考える意味で導入してもよい面がある。

     一方で、環境によくない面、利用の現実性についても指摘された。

7)道

     どういう道をつくるのか(アクセス道路、幹線道路)、つくる意味あるか。

8)その他

     地域通貨は本当に必要か、狭い地域すぎないか。

     工場、倉庫軍

     公共性の確保とは何か。保全は公共性か。

     シナリオには「○○の楽しみ」というものが必要なのでは?

 

(6)論旨の補強意見

・意見団体参加者から:

各グループのまとめ方に個性があると感じた。議論のアプローチは様々だが、意見団体では、提示されたシナリオの中でのいいところ、悪いところという点で議論した。シナリオの賛否ではないことに留意したい。

 


4 第1回混成グループ討議(考え方・対立点)   

 

4.1 混成グループ1−1(F:西原)

 

       日時;5月17日14:20〜15:40

       参加者;鈴木、糸長、菅波、本藤、籠谷、森本

              ファシリテーター;西原

              ファシリテーター補助;水野

              書記;田原

 

 

 

    

  

 


4.2 混成グループ1−2(F:八尾)

 

       日時;5月17日14:30

       参加者;柴、戸村、川口(勲)、青山、中島、立石

              ファシリテーター:八尾

              ファシリテーター補助;川野

              書記;趙

 


4.3 混成グループ1−3(F:庄嶋)

 

日時;5月17日(土)14:2015:40

参加者;花澤、川口(英)、川越、畔柳、杉本

ファシリテーター;庄嶋

ファシリテーター補助;草深

書記;藤澤

 

(1)今後の議論に向けての論点の抽出

全体会でのシナリオ検討結果を踏まえて、考え方の違い・共通点・違っていても調整できる点などの論点を抽出。

◎共通認識をどうもつのか

・東京湾全体の視点

◎生物多様性(三番瀬の特性・固有性)

・二項対立ではない立体的(3次元、4次元)の考え方

・昔は生活と自然が両立していた

・自然保護と環境の両立

◎人間の利便性

・住宅地

・景観

・交通アクセス(海上交通、新交通、路面電車←→車との比較の視点)

◎漁業

     自然保護、利便性とのバランス

     漁業と観光

     三番瀬の場としての特性をどういかすか(景観、生物、だけではない)

◎三番瀬の側からまわりを見る。

・自然環境教育

・住民主導で自発的にどんなものをつくりあげるのか。

・行政の役割は調整で、あとは住民がどう主体的にかかわっていけるか。

◎主体の問題(人間側の軸)

・住民参加、市民の楽しみ

・住民、市民、意見団体(NPO)、広域、狭域

・行政:公共性とのかかわりで考える。

            行政も参加すべきという論点:横浜山下公園の事例。行政の見識は不可欠である

            行政は調整役に徹するべきで、行政は主導者になってはいけない。

・事業者

・企業

・漁業者

・エコマネー(住民参加とのかかわり)

◎施設(ハコモノ)

・規制された制限した場所(サンクチュアリ)もある

・博物館(公的施設、財源は?)

・規制の大小の問題

・環境学習の場

・フィールドミュージアム、エコミュージアムならいい

◎海の人間のかかわり

・親水性といっても、人工海浜と自然海浜の対立もある

・一方的な規制だけでない。

◎3市の特性をいかす

・違いがある。住宅地シナリオは浦安、自然とのかかわりは市川

◎海の私有地と公共地、私有地の規制の問題

◎規制

・ラムサール

◎税収の問題

・商工業地・住宅なら、税収があってうるおう可能性

・しかし、その基盤整備(下水道)の財政の問題、公的支出の問題

◎三番瀬をどうしたいか

・自然と人間の2軸、そこをどうおりあうか

 

(2)論点としての対立軸のまとめ

・生物多様性と人間

・主体(セクター)の論点

・お金の問題(税金、維持管理費)

・地域貨幣と住民、現実には住民はいない?

・規制の大小、保護・安全の視点、私有地と公有地

・3市の特性(浦安埋め立て、市川そのまま、船橋・・)、近づきにくい三番瀬。それぞれの個性、事情あり。今は漠然としたイメージ

・海と人間のかかわり(人をよびこみたいのか、そうならば住宅、交通の問題が出てくる)

  海=生物多様性、自然(海、湿地、背後地)

  人間のかかわり=人間の利便性

・いこい、リフレッシュ(精神性も人間の利便性と考える)

・海のイメージと水辺のイメージ

◎基本は「海と人間がどうかかわったらいいか」→論点は規制、人間の主体、行政境、自然

 

(3)全体会での発表

・三番瀬の共通認識が必要

・生物多様性との関係で、人間がどうかかわっていくのか。(主体間の問題)

・規制とのかかわり。施設はこもの

・根本は、海と人間のかかわりを考えていくべきだろう。その中での交通アクセス、住宅の問題の検討も必要。

・人間の利便性のなかには、交通・住宅だけでなく、精神的な憩いの部分もある。その意味で、利便性と生物多様性はかならずしも対立しない。

・3市に状況も考慮すべき

・コストの問題、基盤整備は? 税金・税収?

・エコマネーは、住民参加を促すのによいが、果たして住民がいるのか。

・市民参加の楽しみをどう作り出すかも問題。

・東京湾全体の視点を入れたほうがいい。三番瀬だけでない。利点ばかりではない。

・漁業者の生活と自然や住民の視点との関係。

・ラムサールは必要か。規制で人間が憩えるのか?

・海が何をイメージするものか、セクターを超えて話しあう必要がある。

 

4.4 混成グループ1−4(F:村上)

 

日時;517日 14201540

参加者;田中宏実、川島千鶴子、小関加夜、風間哲郎、さとうももよ

ファシリテーター;村上千里

ファシリテーター補助;高橋祐一郎

書記;久保はるか

 

(1)第1セッションの感想

午前中のセクター別グループ討論の感想が出された。

     市民セクター:公募市民セクターのまとめかたが良かった。それぞれのセクターのまとめ方が個性的だった。まだまだ議論の余地がある。

     専門家セクター:専門家とはいえ、シナリオについて専門的な議論をするというよりも、普通の感想を持っていた。

     議員・市民セクター:グループ内には同じような意見の持ち主が多い(環境保全派)。「実験」という意味では、反対派も入ったほうがよかった。

     意見団体セクター:シナリオから離れないで、シナリオを前提とした議論をしてくれと言われたことで、議論を制限され、フラストレーションがたまった。例えば、保護区シナリオが一番良いと思われるが、自分が考える「保護区」とは異なる。そこまで議論できず、シナリオに縛られた気がする。もう一つ別のシナリオ=何も手をつけず自然に任せるというシナリオもあってよかった。意見団体セクター内としては、条件付の保留についても議論できなかったので、そう感じた。

 

(2)考え方の違い、対立軸の整理

各セクター間でどれだけ意見が離れていたか?共通していたかを整理する。

全体会で発表された公募市民セクターのまとめ図を活用しながら、各セクターから出された意見を賛成・反対・保留に再整理した。

再整理しながら、意見の対立・合意の程度を検討した。

 

 

賛成

留保(or検討必要事項)

反対

環境学習施設

環境学習に役立つ

施設のあり方:地域全体で博物館となればよい。地域の文化や地元の人とのつながりも必要。市民の自発的な学習活動が生まれるような施設。

どのような施設にするかによる

箱ものは要らない

既に環境学習施設がある

保護区

 

活用と保全の区分を明確にしていく必要がある。

東京湾全体で保護を考えていく必要がある。

20年後に考えられる「海への親しみ方」とは?

「公共性」とは?

本当に将来、漁業は成り立つか?漁業調査が必要。

人工海浜に反対?

保護区の仕方によってウミウが増える。。

住宅

住宅化すれば新たなマーケットが生まれる。

税収が上がる。

 

否定的

高層マンションに反対

住宅地を増やすと地元の負担が増える。

 

<環境学習施設>

     市民セクター:学習施設は必要だが、商業的施設にはならないような、目的がしっかりした施設であれば賛成。

     意見団体:賛成(環境学習に役立つ)・反対(既に施設があるから税金の無駄。箱ものに反対。)・保留(どのような博物館を建設するかによる)それぞれ意見が出された。

     議員・市民:賛成意見もあり。地域全体を博物館とし、エリアの入り口にビジターセンターを作る。

     専門家:箱ものの建設は、自然と共存できるか?自然を体験するだけが環境学習ではなく、地域の文化や人との出会いも含めて考えると、地元の人とのつながりを大切にした施設を作るべき。

     どのような施設が望ましいか:博物館といった「施設」そのものが必要であると言うよりも、環境学習の「場」が必要。その「場」のあり方。

<保護区>

     産業界:

     意見団体:一箇所をラムサール登録するようなやり方をするのではなく、東京湾全体で保護を考えていく必要がある。

     専門家:どこを保全しどこを活用すべきかの区分を明確にしていく必要がある。その意味では漁業・観光シナリオは評価できる。

     市民:漁業調査(後継者の問題、現状認識、漁業の将来の姿)が大切。本当に漁業は将来成り立つか?

*「海に親しむ」というが、親しみ方にもさまざま。どのような親しみ方をイメージするか?

Ø         日常的に親しめるところ。アクセスを良くする。

Ø         他方、アクセスを浴しすぎることの弊害もある。

Ø         遠くから来る(アクセスが便利)ことと、近くに住んでいて楽しめること。

<住宅>

     議員・市民:乱開発、高層マンションに反対。

     専門家:否定的意見が多かった。

     産業界:賛成。住宅化すれば新たなマーケットが生まれる。

 

4.5 混成グループ1−5(F:加藤)

 

        日時;5月17日14:28〜15:45

        参加者;松本、立花、堀木、河田、安井、村岡

              ファシリテーター;加藤

              ファシリテーター補助;細野

              書記;三上

 

一人三点ずつ、シナリオから触発されて考えた「こうなってほしいこと」を発表し、最後に、それらを5〜6個のグループに分け整理した。

 

@     海に触れて知る

・海こそ環境の原点

・人が自然の営みを感じることのできる場

・海水浴、海辺を歩く、磯歩き

・海・生き物とふれあえる場所

・自由に海で遊びができるよう

・環境教育の必要性の強調、子どもの環境学習

・干潟での環境教育

・学習センター(地球の誕生から現在までの展示を)

・環境学習に新しい技術・映像の活用、インターネット学習

A     自然

・生物多様性の保護→他の海岸との差別化、

・干潟の生物多様性

・自然保護を正面にしたシナリオはOK

・三番瀬の景観の良さを前提にしたい

・渡り鳥の中継地としての保護(サンクチュアリ)

・自然界のお手伝い

B     商業

・フィッシャマンズワーフづくり(自然の恵みを享受できる場として)

・環境保全と漁業補償

C     行動

・工業地域を少なくする、代替地の確保(土地売却の価格)

D     アクセス

・路面電車のような交通システム

・パークアンドライド

※(対立軸として)住民だけの海か?

E     留意事項

・高いビルは必要なのか

・大開発を伴わない環境配慮型住宅

F     その他

・四つのシナリオはよく特徴を捉え整理されている

 

 


5 第3回全体会 (考え方・対立点の発表)

 

              日時;517日 16001700

              記録;久保はるか

 

(1)グループ発表

各グループから、混成グループ討議結果について発表が行われた。

<混成グループ1の発表要旨>

     三番瀬の現状認識

Ø         →海にいたる流域の問題

Ø         →漁師の暮らし

     三番瀬は「人」を抜きには考えられない。⇒人と三番瀬との関わり方。主体形成が重要。

Ø         住宅地開発+保全:人が海を守っていく。

     「人」がどのように関わっていくか:

Ø         防災

Ø         市民が保全に関わるにはどのようにすればよいか:職住接近であれば関わりやすい。→街づくり、都市計画のあり方に関わる。

     土地利用の一方で、親しみのある海の保全・利用:

Ø         長いスパンで、街づくりの経過等を見ながらゆっくりと進めていくこと。それが市民の主体形成にも寄与する。

<混成グループ2>

     対立するであろう事項

Ø         漁業の管理問題

Ø         個人の権利と公共性

Ø         生物多様性と漁業が共存することができるか?

Ø         三番瀬の何を保全するのかについて議論。

     対立調整事項

Ø         広域的機能と地元ニーズ:3市の違いがあるにもかかわらず、「三番瀬」として一つにくくって議論されていることへの疑問。

Ø         地権者と周辺住民それぞれの意見:どちらの意見を重視すべきか?30年前の計画と昔の恨み。

Ø         人工海浜・人口干潟のイメージが人によって異なる。

<混成グループ3>

     共通認識が必要:生物多様性。海と人間の関わり方。主体の分け方。

     主体:住民・市民・NPO。企業、漁業者。行政はコーディネーターに徹してほしい。行政は箱ものから手を引いてもらい、環境学習に徹してほしい。

     海と人間のかかわり:交通アクセスの問題。「憩いの場」と人間の利便性は対立するか?

     3市のそれぞれの特性を考慮する必要がある。

     管理の問題:税収・支出。基盤整備の資金。

     東京湾全体の視点が必要。

     漁業者の視点の必要性:三番瀬の特性と漁業者

<混成グループ4>

     対立点を見つける作業を行ったが、(産業界の方が欠席していたこともあり)意見の対立はでなかった。

Ø         環境学習施設:条件付賛成でほぼ合意

Ø         対立点:住宅:賛否両論。対立する地権者が参加していなかったことが残念。

Ø         水上バス:条件付賛成でほぼ合意

     議論すべき点

Ø         海への親しみ方にも様々→大きな対立点となりそう。例えば、アクセスの仕方にも、近隣住民、自転車、自動車などいろいろな意見があるだろう。

Ø         「公共性」の捉え方

<混成グループ5>

     人 三番瀬の活用の仕方:「海にふれて知る場所」としての三番瀬。必ずしも施設建設・展示物はなくてもよい。学習だけでなく、自然にふれる場所として活用できるとよい。

     それとは別に、人の入らない保護区

     人の入る商業地域

     留意事項:建てることを目的とするマンション建設などには疑問。工業用地についても、価格が折り合うような代替地があれば移転可能。

     アクセス方法:駐車場を作らなくてすむ交通手段(路面電車など)を入れたらどうか。

 

(2)質疑応答

同じ論点について、同じ意味で言葉が使用されていたか?論点の提起など。

     工業用地についても、価格が折り合うような代替地があれば移転可能という意見について、どの程度ほんとうか?

Ø         (産業界):三番瀬の役に立つためには、代替地があれば移転しても良いといっている会社が7割ほどある。

     NPOの方に聞きたい。NPOの方は、三番瀬の自然についてどのようなイメージをしているか?

Ø         NPO):ラムサール条約の登録地にすると利用が制限されると思っている方が多いと思うが、そうではない。漁業が成り立つような三番瀬の姿=生物の多様性が残された三番瀬が望ましい。生物多様性と漁業のそれぞれのイメージが重なった部分で実現させたい。。。有明海では、80年代あたりに戻せばよいのではないかという意見がでた。三番瀬についても議論していくと良い。

Ø         NPO):三番瀬の現状の保全から初めて、どのように再生していくかというふうに考えたい。ラムサール条約に登録されると人がアクセスできなくなると考える人がいるが、条約にあるワイズユーズの考え方からいっても、人の利用は制限されていない。

     ファシリテーターの意見:言葉がかみ合っていない部分は、明日議論していく。ひとつ、ラムサール条約についての言葉の確認がなされたが、言葉の刷り合わせは明日行っていく。

 

(3)若松からまとめ

今日の関わり合いの経験を大事に、明日臨んでほしい。    

 


5月18日)

 

6 第2回セクター別グループ討議(ビジョン要素)

 

6.1 公募市民セクター

 

       日時;5月18(日)10:20〜11:30

       参加者;杉本、小関、河田、柴、安井、風間、立石

              ファシリテーター:八尾

              ファシリテーター補助;川野

        書記;趙

 

(1)ビジョン要素として出された意見カード

 

三番瀬は今の状態のまま。但し、後背地は活用

海の面積は減っていない

生物がいる海

三番瀬の固有性・特色が残っている

干潟はそのままで良い

生態系が保たれる、但し、漁業との両立

渡り鳥の保護区 

漁業が続けられる状態

海が望遠できる場所

高層マンションがない

漁業が営める海が残る

漁業が存続している但し、観光用だけではない

大規模な施設はない

住宅・工場は近くにない。但し、交通手段は確保

漁業などの一次産業が干潟の保護と共存。但し、20%程度でゾーニング。

オーバーユースを考慮して交通システムは不備な状態

ぼうがんきょうそなえつきの鳥の館、渡り鳥の??などが見やすい

渚は青松石畳になっている。

体を動かし楽しめる???

生態系の分かりやすい展示

植物連鎖が理解できる何か(干潟)

(地球)東京湾三番瀬の成立から現状まで変化がわかる

近隣住民の憩いの場として海浜が残っている

三番瀬に利用のゾーニング()

保全保護だけではなく利用できる海

市川市側から三番瀬に出られる状態

JR市川塩浜駅前の水辺三番瀬には???

人が干潟と触れ合うエリアをつくる。但し全体の5%から10%にゾーニング

後背地には環境配慮型住宅

三番瀬には手をつけず工場群の跡地に低住宅

三番瀬が環境学習のために利用されていうる。

商業シナリオは??

首都圏エリアで干潟エリア??

青潮が発生しない水質

青潮赤潮が発生しない

多くの人が楽しめる海(地元住民+住民外)

 

(2)意見カードからグループのビジョン要素まとめ(14項目)

表 市民公募セクターのビジョン要素

E1 三番瀬の海域は今の状態である

E2 干潟の機能は残しつつ、漁業との共存する

E3 漁業を営める海が残っていること。但し、干潟の機能は損なわないこと。

E4 人が排除されていない状態。但し、必要に応じてゾーニングされている。

E5 大規模施設はない状態

E6 垂直護岸をなくして、陸地から海域へ出られる状態

E7 オーバーユースを考慮して交通システムは不備な状態

E8 住宅・工場は近くにない。但し、交通手段は確保

E9 後背地には環境配慮型住宅が建てられている。

E10 下水処理が前提の干潟館がある。

E11 渚は青松石畳になっている。

E12 青潮・赤潮が発生しない。

E13 首都圏エリアの干潟エリアはここだという印象ができている

E14 三番瀬が環境学習のために利用されている。

 

 

6.2 専門家セクター

 

              日時;5月1810:2011:45

              参加者;畔柳、糸長、戸村、本藤、田中、松本

              ファシリテーター;加藤

              ファシリテーター補助;細野

              書記;三上

 

<ビジョン要素のリストアップ>

A1 自転車が快適に利用できる街(バリアフリー、車椅子 利用楽)。

A2 自動車を代替する水上バスシステム(東京湾)。

A3 人と車が共存できる環境共生型のパブリックアクセス(パーク&バスライド)。

A4 経済的効率性と社会的豊かさのバランス(ファスト vs. スロー)。

A5 既存の工業用地が再開発されている(エコロジカルな職住・憩・自然の混合地)。

A6 住宅地メインの開発ではなく、複合した機能のあるまちづくり。

A7 次世代型の都市漁業の登場。漁業から派生する地域産業(フィッシャーマンズワーフ)の育成。ただし、生態系のバランスには十分配慮されていること。

A8 干潟の再生と漁業が図られ、地域住民とも交流が図られている。漁業者と市民の参加する協同組合が出来ている。

A9 陸地→干潟→海が連続的につながる土地・海利用計画の上に整備・保全・利用がされている。

10 三番瀬の干潟エリアがコモンスペースとして位置づいている。

11 東京湾全域のあるべき姿の中における三番瀬の位置づけを認識する。

12 三番瀬の自然は、(未来型の)里海の自然として、食料、生物生息の典型的な海となっている。

13 (開発前?)(今のまま?)の三番瀬の保全。人の手は最小限に。

14 首都圏内(または全国)で“生物多様性を体験する(環境教育)なら三番瀬”と広く知られている。

15 東京湾をめぐるNPOが協議会をつくり、それが中心となって三番瀬の保全・利用・管理を担う活動をしている。

16 環境教育は地元住民・学校と共に進めていく。

17 環境教育の場として今ある施設も活用され、全国から多くの人が訪れている。

18 三番瀬が再生され、海と親しむ暮らしのある街づくりが、3市において行われている(例:遊べる砂浜)。

19 干潟の再生活動を続け、研究、モニタリング活動のマネージメントを担うシステムが確立されている。

 

6.3 NPO(市民団体)セクター

 

日時;5月18日(日)10:2012:30

参加者;籠谷、青山、川越、川島、立花、菅波

ファシリテーター;庄嶋

ファシリテーター補助;草深

書記;藤澤

 

<ビジョン要素を出す>

20年後の三番瀬の状況を以下の文型でつくった。

[文型]○○が、××(の状態)である。ただし、△△。

 

○ラムサール

B1.           三番瀬がラムサール登録地になっている

(登録のレベルがいろいろある。どういう状況で登録するかの中身の議論がある)

○生物多様性

B2.           三番瀬の生物多様性が確保されている

B3.           20年前より陸海空の生物が多様になった(種類・数とも)

○漁業

B4.           漁業が盛んになる

(仕事の多様性、市民との交流(コミュニティビジネス、NPOとの対立がない)

B5.           漁業の職種の増えている。

○コミュニティ(主体・人・ネットワーク・人間のかかわり方)

B6.           市民・漁民・行政の協働ができている

B7.           三番瀬にかかわる人のネットワークが確立されている

B8.           バラエティに富んだ住民が豊かになっている

B9.           まちづくりを考える市民が、たくさんいる

B10.       ボランティア、エコマネーなど参画のしかけがある

B11.       三番瀬が地域の祭りの場になっている

B12.       地元、全国、海外に三番瀬のファンがいる

○環境教育

B13.       エコ博物館ができている

B14.       地域住民の参画のしかけがある(祭りの場)

B15.       三番瀬全体およびその周辺全体がひとつの博物館である

B16.       自然観察用のシンプルな設備がある

B17.       三番瀬の案内人がいる

B18.       子供の環境教育の実践の場になっている

B19.       砂浜になったところが、子供達の遊び場になっている

B20.       生徒達の三番瀬見学が行われている

B21.       環境大学がある

○アクセス

B22.       循環バスで交通の便がよくなっている

B23.       野鳥公園と連携している

B24.       湾岸道路にふたをかけて、鳥獣保護区に行きやすい

B25.       歩いて海に行ける

B26.       バリアフリー型の汽水域がある

B27.       直立護岸の一部に、海におりられる階段がある

B28.       運河がある

B29.       三番瀬の海水交換を行う運河がある

B30.       トラムが走っている

B31.       海岸線がセットバックしている

○第二湾岸道路

B32.       第二湾岸道路がない

○保全(環境修復・土地利用)

B33.       東京湾の原風景が再生されている

B34.       東京湾保全のネットワークが確立されている

B35.       三番瀬・東京湾の調査プロジェクトが定期的に行われている

B36.       三番瀬条例がつくられた

B37.       埋め立て地の一部が海にもどっている

○土地利用(商業・住環境)

B38.       工業地帯が移転した

B39.       フィッシャーマンズワーフがある

B40.       環境に負荷を与えない産業が発展している

B41.       自然に親しめる住環境になっている

○川と海

B42.       多くの県民が保全に高い意識を持っている

B43.       江戸川流域河川のネットワークがある

B44.       森と川と海の連続性が確保された三番瀬の再生がなされた

B45.       猫実川に江戸川の水を廻して三番瀬の再生をした

B46.       三番瀬が、持続可能な発展のモデルケースになっている

B47.       「三番瀬方式」ができ、世界にしられている

B48.       公共事業のあり方の転換のモデルになっている

○プロセス

B49.       対立、議論、試行錯誤がまだまだ続いている

 

*この手法に関する参加者の意見

     昨日の段階での対立軸があまり明確になっていない。それを明確にするプロセスがなくていいのか(対立軸は必ずしも必要ないとの意見もあり)

     ルールがあってやりにくい(本質的な議論がしにくい)

     課題が多すぎる。時間的制約がある

 

6.4 議員・公募市民セクター

 

日時;518日 10001120

参加者;川口英樹、さとうももよ、村岡民子、川口勲、花澤信太郎、鈴木弘之

ファシリテーター;村上千里

ファシリテーター補助;高橋祐一郎

書記;久保はるか

 

(1)昨日の感想

参加者が昨日のワークショップに関する感想を発表した。

     現実のための制約に縛られなると、理想とするビジョンは似通ったものになってしまう。

     意見の対立が少ない人が集まった。

     ファシリテーターの個性により議論の質が変わることは、いいのか?

     発表の難しさ。一人の発表者がグループの発表として公平に発言することの難しさ。

     いろいろな人が集まって意見をまとめることの難しさ。

     有意義な会である。目標とする基準がないから方法論が出てこない。自分としてはあまり問題点を出さないように、穏やかな意見に抑えた。もっと、激しく問題点を浮き立たせるような議論をしたい。

     ファシリテーター:ファシリテーターによる差は出たと思う。昨日は、各グループによってアウトプットが異なっても良かったが、今日は、要素を絞り込む作業を行うので、各グループの進め方もすり併せを行っている。

 

(2)出された意見

それぞれが考えるビジョン要素をカードに書き出し、模造紙上で類似項目のグルーピングを行った。

<ビジョン要素>

**具体的なイメージ**

     干潟の再生が成功して貝・小魚が取れるようになる。

     アマモ類の定植が進み、生態系のバランスが図られ始める。

     多様な生物が安心してすごせる空間が確保される。

     三番瀬が環境再生地域として世界に知られる。

 

     市民参加のアシ原再生活動。

     三番瀬の維持を市民が一緒になってできる場となる。

 

     三番瀬が環境学習の場として子供たちが集う。

     環境学習の場として生かされている。

     学校が三番瀬を学習材料として使う。

 

     三番瀬が保護区人が入れる区域を持つ。

     自然を守るという指定地になる。

     ラムサール条約登録地として世界中のネットワークし、その意義を多くの人が共通理解している。

 

     2つの三番瀬(船橋側と市川側)が補完しあう状態にある。+東京湾全体の視点

Ø         船橋は体験する三番瀬。市川は見る三番瀬

     市川側の海上からの景色が美しく

     市川側の護岸が整備されている。

     市川側が公園として整備されている。

 

     2つの三番瀬(船橋と市川)水上交通が行き交う。

     船橋側への公共交通の整備

     親水性の護岸が整備され、ごみのない美しい状態となっている。

     環境に配慮した交通システム

     三番瀬が公共交通(LRTなど)で行きやすくなる。

 

     漁業ができる海が守られている。

     自然の恵みが生かされた場所(フィッシャーマンズワーフ)

     市民が漁業者の町に入り、歴史や知識を得られるようになる。

     漁業が行われている(体験漁業)

 

     三番瀬を臨みながら全国から海と自然をテーマにしたイベントが行われる。

 

     三番瀬が水質浄化システムの役割を有する。

     汚染のメカニズムをはっきりさせる。

 

     陸地に、低層のエコ住宅地。

 

**コンセプト・レベル**

     地域と自然が一体となり共有しえる場所となる。

     市民が三番瀬を誇りに思う地域となる。アイデンティティ。

     三番瀬が環境再生地域として世界に知られる。

 

**その他**

     守りたい「自然」とは何かに関する議論が必要ではないか。

Ø         現在を出発点とする。

Ø         今のままほっておいても、良くならない→20年後のビジョン。

 

(3)得られたビジョン要素リスト

類似のビジョン要素がまとめられ、以下の要素が抽出された。

全体イメージの絵 

 

C1 三番瀬が、地域と自然が一体化した「環境再生地域」となり、市民が誇りに思っている。(総合コンセプト)

C2 東京湾全体の視点から、2つの三番瀬(船橋側・市川側)への人間のかかわりが性格付けられ、2つの三番瀬がお互いに補完しあう状態にある。

C3 船橋の三番瀬が、体験して楽しい状態になっている。

C4 市川の三番瀬が、見て美しい状態になっている。

C5 公共交通(路面電車、水上バス等)を使って、誰もが三番瀬に来れる。(環境に優しい・人に優しい・親しみが持てる)

C6 干潟(人工も含む)の再生が成功し、魚貝を含め多様な生物が生息できるようになっている。

C7 三番瀬全体が環境学習の場として活用されている。(大人も子供もそして学習教材としても)

C8 漁業が行われ、歴史や知識が体験学習できる。

C9 汚染のメカニズムが解明されている。

10 三番瀬が、水質・大気を浄化させる仕組みを持つ。(*太陽、風、バイオ等自然のエネルギーをすべて活用)

11 三番瀬の地域資源としての価値位置付けが正確に理解されている。

12 三番瀬が、ラムサール条約登録地として世界ネットワークし、人と自然との共存する指定地となっている。

13 三番瀬の環境維持活動・再生・管理はパートナーシップで行う(市民・行政・NPO・企業)

14 環境に配慮し、市民に親しまれる工場に再編されている(例:シリコンバレー)。

15 三番瀬の景観を利用し(海を臨みながら)、全国から人が集まり、海と自然をテーマにしたイベントが行われている。

16 周辺の低層住宅では、太陽光・風力発電、自己浄化システム、バイオマスなどのできる限りの循環型ハウスが並んでいる。

 

6.5 産業界セクター

 

       日時;5月17日10:00〜11:20

       参加者;中島、堀木、森本、吉村

              ファシリテーター;西原

              ファシリテーター補助;水野

              書記;田原

 

     ビジョン要素

D1 利用・保全のゾーニングがなされている。

D2 三番瀬で取れた魚類を地元で買える・食べられる。

D3 住民・NPO・漁業者・地権者が主導的に全体三番瀬の管理を行っている。

D4 三番瀬沿いには住宅商業施設・アクセス道路等が整備されている。ただし、利用には一定の制限をしている。

D5 市民が遊べる砂浜がある。

D6 三番瀬の維持管理の費用に充てるための基金ができている。

D7 三番瀬が持っている特異性(浅瀬等)が充分残っている。

D8 東京湾再生のモデルケースとして三番瀬がある。

D9 自然に触れる(泳ぐ・水遊び・遊歩道等)ことが住民も来訪者も容易に出来る。

D10 東京湾の各プロジェクト(MM21、お台場、幕張等)との共生、独自性がある。

D11 近隣の谷津干潟・御狩場等と連携をもった再生である。

D12 終末処理場からの排水が直接三番瀬へ流入しないシステムが成立している。

D13 陸側からみるだけでなく、海側からも見れるウッディウォーク等がある。

D14 流域の下水が整備され、三番瀬へ流入する河川の水質が向上している。

D15 三番瀬の親水性を特異点とした再生が実現できている。

D16 ラムサール条約には登録されていないが三番瀬独自の「決まり」ができている。

D17 誰もが一度訪れるとリピーターとなるような遊・食に優れたフィッシャーマンズワーフ等がある。

D18 20年前に三番瀬を考えるシナリオワークショップに参加してたなー。

D19 漁業の基盤である漁港・栽培センターが整備されている。

D20 決められたことはすぐに実行されている。

D21 海・自然の大切さ(ビオトープ等)が学べる場がある。

D22 魚介類の獲り方、海苔の作り方が学べる場がある。

D23 漁業者の後継者がたくさんいる。

D24 漁業者や海が好きな人が住める住宅と工業地区の区分ある三番瀬となっている。

D25 魚・貝・海苔がたくさん獲れる海で漁業者が漁業をしている。

D26 護岸が整備され、安心した生活ができる三番瀬である。


7 第4回全体会(ビジョン要素の発表) 

 

記録:田原

 

4回全体会では、第2回セクター別グループ討議においてそれぞれのグループがまとめたビジョン要素について発表を行った。(「6 第2回セクター別グループ討議」を参照のこと。)


8 第2回混成グループ討議(ビジョン要素分類・抽出   

 

8.1 混成グループ1−1(F:西原)

 

日時;5月18日(日)13:30〜14:45

参加者;鈴木、糸長、菅波、本藤、籠谷、森本

ファシリテーター;西原

ファリシテーター補助;永野

書記;田原

 

     ビジョン要素(10領域)

F1 干潟の再生活動を続け、パートナーシップ(市民・行政・NPO・企業)で研究・モニタリング活動のマネージメントシステムの確立

F2 東京湾を意識した自動車に変わる交通としての水上バスがある。

F3 誰もが三番瀬に来られるバリアフリーな公共交通システムがある。

F4 干潟の再生と漁業が図られ、地域住民とも交流が図られている。漁業者と市民が参加する協同組合(協働の場)ができる。

F5 循環型で連続的につながる土地・海利用計画に基づくまちづくりが行われている。

F6 誰もが一度訪れるとリピーターになるような遊・食にすぐれたフィッシャーマンズワーフ等がある。

F7 ラムサール条約には登録されていないが三番瀬独自の「決まり」ができている。

F8 三番瀬全体およびその周辺全体がひとつの博物館である。

F9 森と川と海の連続性が確保された三番瀬の再生がなされた。

F10 埋立地の一部が海に戻っている。

F11 漁業が営める海が残っていること。但し、干潟の機能は失わない。

F12 環境に配慮し、市民に親しまれるような工場に再編されている。

 

8.2 混成グループ1−2(F:八尾)

 

              日時;5月18 午後

              参加者;柴、戸村、川口(勲)、青山、中島、立石

              ファシリテーター:八尾

              ファシリテーター補助;川野

              書記;趙

 

混成グループが検討したビジョン要素の結果(合計22項目)1)〜(11)までの11項目を全体会で発表した。その後、全体の休み時間に(12)〜(22)までを追加した。

(1)干潟(少し手を加える)の再生が成功し、漁業が営める魚貝を含め多様な生物が生息できるようになっている。(E2+E3+C6)

(2)魚・貝・海苔がたくさん獲れる海で漁業者が漁業をしている。B4D25

(3)番瀬・東京湾の調査プロジェクトがパートナーシップで定期的に行われている。干潟の再生活動を続け、研究、モニタリング活動のマネージメントを担うシステムが確立されている。汚染のメカニズムが解明されている。(A19 ,C9)→B35

(4)フィッシャーマンズワーフがあるD17B39

(5)環境に配慮し、市民に親しまれる工場に再編されている(例:シリコンバレー)B40C14

(6)三番瀬が、ラムサール条約登録地として世界ネットワークし、人と自然との共存する指定地となっている。B1C12

(7)江戸川流域河川のネットワークがある。(猫実川を含む)(B43B45

(8)「三番瀬方式」ができ、世界にしられている(B36B1D8B46B48 B47

(9)大規模施設はない状態E5 

(10)三番瀬の景観を利用し(海を臨みながら)、全国から人が集まり、海と自然をテーマにしたイベントが行われている。C15 

(11)漁業などのインフラ(魚港・栽培センターなど)が整備され、後継者がたくさんいる。D19  

 

以上の11項目を全体会で発表。その後、全体の休み時間に以下を追加した。

 

(12)既存の工業用地が再開発されている(エコロジカルな職住・憩・自然の混合地)

(13)干潟の再生と漁業が図られ、地域住民とも交流が図られている。漁業者と市民の参加する協同組合が出来ている。

(14)三番瀬の干潟エリアがコモンスペースとして位置づいている。

(15)三番瀬が再生され、海と親しむ暮らしのある街づくりが、3市において行われている(例:遊べる砂浜)。

(16)埋め立て地の一部が海にもどっている

(17)工業地帯が移転した

(18)フィッシャーマンズワーフがある

(19)自然に親しめる住環境になっている

(20)くの県民が保全に高い意識を持っている

(21)森と川と海の連続性が確保された三番瀬の再生がなされた

(22)ラムサール条約には登録されていないが三番瀬独自の「決まり」ができている。

 

 

 

 

8.3 混成グループ1−3(F:庄嶋)

 

日時;5月18日(日)13:3014:45

参加者;花澤、川口(英)、川越、畔柳、杉本

ファシリテーター;庄嶋

ファシリテーター補助;草深

書記;藤澤

 

(1)ビジョン要素を分類する

セクター別に出されたビジョンリストを分類し、統合のための議論をする。

○大分類軸

アクセス、生物多様性、主体、環境学習、漁業・産業、保全、土地利用、推進・管理、広域的課題、概念、その他

 

(2)提出するビジョンリストの作成

H1.           三番瀬の資源化を前提としたモニタリング・研究・活用体制がある

H2.           さまざまな主体の協働・協業の場が確立されている

H3.           もともとある三番瀬の価値(生物多様性)を教育にいかしている

H4.           環境にやさしい多様な交通手段がある。但し車は除く

H5.           直接海へのアプローチができ、海にふれあえる

H6.           生物からみた(海域の)ゾーニングがなされている

H7.           三番瀬には全国から、環境教育等の利用者がある

H8.           三番瀬全体が一つのミュージアムになっている。但し、最小限のキー施設がある、漁業や  食の体験ができる

H9.           環境配慮型の住宅がつくられている(住宅、商業地、海への環境に配慮した段階的な開発)

H10.       三番瀬でとれた魚が地元で食べられる

H11.       三番瀬の環境にかかわる住民が参加するしかけがある

H12.    三番瀬の海域の状態は最低でも20年前のレベルが保たれている

 

8.4 混成グループ1−4(F:村上)

 

日時;518日 13301430

参加者;田中宏実(専門家)、川島千鶴子(意見団体)、小関加夜(市民)、風間哲郎(市民)、さとうももよ(議員)

ファシリテーター;村上千里

ファシリテーター補助;高橋祐一郎

書記;久保はるか

 

(1)ビジョン要素の分類−1

それぞれのセクター別グループから出されたビジョン要素のリストを1項目ごとに切り取り、分類する作業を行った。

第一段階の分類は以下のとおり。

     考え方

     管理

     環境教育

     自然状態

     まちづくり

     交通

     親しむ

     モデルケースになっている

     生物多様性

     施設

     世界の三番瀬

     市民参加

     ネットワーク

     条例

     漁業

 

(2)ビジョン要素の分類−2

項目の分類・再編成作業の結果、次のようなビジョン要素に分類された。

17のビジョン要素(順不同)

1.        ルールができている。(ラムサール条約または独自条例)

2.        生物多様性がある。

3.        三番瀬が、地域と自然が一体化した「環境再生地域」となり、公共事業のあり方の転換のモデルとして、市民が誇りに思っている。

4.        自然に触れる(泳ぐ・水遊び・遊歩道等)ことが住民も来訪者も容易に出来る。

5.        積極的に昔の状態に戻す。

6.        ⇔手をつけない:三番瀬の海域は今の状態である。

7.        次世代型の都市漁業の登場。漁業から派生する地域産業(フィッシャーマンズワーフ)の育成。ただし、生態系のバランスには十分配慮されていること。

8.        環境に配慮したエコ博物館がある。

9.        公共交通(路面電車、水上バス等)を使って、誰もが三番瀬に来られる(環境に優しい・人に優しい・親しみが持てる)+バリアフリー。

10.    「三番瀬方式」がモデルケースとなり、世界に知られている。

11.    案内人がいる環境学習の場として活用されている。環境教育は地元住民・学校とともに進めていく。

12.    干潟の再生活動を続け、研究、モニタリング活動のマネージメントを担うシステムが確立されている。

13.    三番瀬の環境維持活動・再生・管理はパートナーシップで行う(市民・行政・NPO・企業)

14.    第二湾岸道路がない。

15.    利用・保全のゾーニングがなされている。

16.    三番瀬が水質・大気を浄化させる仕組みを持つ。

17.    住宅・工場は近くにない。あるとしても、後背地には環境配慮型住宅が建てられている。ただし、交通手段は確保。

 

8.5 混成グループ1−5(F:加藤)

 

       日時;5月18日13:30〜14:30

       参加者;松本、立花、堀木、河田、安井、村岡

              ファシリテーター;加藤

              ファシリテーター補助;細野

              書記;三上

 

■抽出されたビジョン要素

J1 自転車が快適に利用できる街(バリアフリー、車椅子 利用楽)。(A1)

J2 既存の工業用地が再開発されている(エコロジカルな職住・憩・自然の混合地)。(A5)

J3 次世代型の都市漁業の登場。漁業から派生する地域産業(フィッシャーマンズワーフ)の育成。ただし、生態系のバランスには十分配慮されていること。(A7)

J4 陸地→川→干潟→海が連続的につながる土地・海利用計画の上に整備・保全・利用がされている。(A9修正)

J5 (開発前?)(今のまま?)の三番瀬の保全。人の手は最小限に。(A13)

J6 首都圏内(または全国)で“生物多様性を体験する(環境教育)なら三番瀬”と広く知られている。(A14)

地元、全国、海外に三番瀬のファンがいる。(B21)

三番瀬が、地域と自然が一体化した「環境再生地域」となり、市民が誇りに思っている。(総合コンセプト)(C1)

J7 環境教育は地元住民・学校と共に進めていく。(A16)

三番瀬全体が環境学習の場として活用され地元住民・学校と共にすすめていく(大人も子供もそして学習教材としても)(C7修正)

J8 20年前より陸海空の生物が多様になった。(B3)

J9 三番瀬全体およびその周辺全体がひとつの博物館である。(B10)

10 三番瀬の案内人がいる。(B12)

11 砂浜になったところが、子供達の遊び場になっている。(B14)

12 まちづくりを考える市民が、たくさんいる。(B18)

多くの県民が保全に高い意識を持っている。(B42)

13 東京湾保全のネットワークが確立されている。(B34)

14 三番瀬・東京湾の調査プロジェクトが定期的に行われている。(B35)

15 三番瀬保全条例がつくられた。(B36修正)

16 三番瀬が、持続可能な発展のモデルケースになっている。(B46)

17 東京湾全体の視点から、2つの三番瀬(船橋側・市川側)への人間のかかわりが性格付けられ、2つの三番瀬がお互いに補完しあう状態にある。(C2)

18 三番瀬の環境維持活動・再生・管理はパートナーシップで行う(市民・行政・NPO・企業)。(C13)

19 汚染のメカニズムが解明されている。(C9)

青潮・赤潮が発生しない。(E12)

20 周辺の低層住宅では、太陽光・風力発電、自己浄化システム、バイオマスなどのできる限りの循環型ハウスが並んでいる。(C16)

21 三番瀬の維持管理の費用に充てるための基金ができている。(D6)

22 流域の下水が整備され、三番瀬へ流入する河川の水質が向上している。(D14)

23 干潟の機能は残しつつ、漁業との共存する。(E2)

24 大規模施設はない状態。(E5)

25 垂直護岸をなくして、陸地から海域へ出られる状態。(E6)

 


9 第5回全体会(ビジョン要素分類・抽出の発表)    

 

記録:趙

 

午前中に各セクターグループで提案されたビジョン要素を混成グループで再検討し、その結果まとめられたビジョン要素を発表した。(「8 第2回混成グループ討議」を参照のこと。)

 


10 第6回全体会(戦略的投票のためのビジョン要素リスト、投票)

 

        日時;5月18日:15:35〜17:50

        司会;嵯峨・若松

        記録;三上

        配付資料;投票ビジョン項目リスト

 

10.1 ビジョン要素整理統合のための討論

 

(1)ファシリテーターから進め方の提案

 嵯峨から、進め方について、「領域・テーマ・イシューごとにビジョン要素(現段階で88候補)を絞り込むための『草案グループ』を構成し、このグループにおいてビジョンの整理・統合作業を行ってはどうか」との提案があり、了承された。

 

(2)テーマ別草案グループづくり

 続いて、参加者から以下のような草案グループをつくることが提案された。

「保全・再生の基本」「住環境」「マネジメント」「環境学習」「交通アクセス」「まちづくり」「ルール」「ラムサール条約」「人間の関係性」「憩いと遊び」「フィッシャーマンズワーフ」「漁業」「広域的課題」「調査・研究」「産業」「住民参加」

 さらに全体で討議した結果、以下の六つのテーマ別草案グループをつくることに決まり、各自が希望するグループに分かれた。

1.「調査研究・マネジメント」

2.「ルール・ラムサール条約」

3.「パートナーシップ・コミュニティ・人間の関係性・住民参加、環境学習、憩いと遊び」

4.「漁業・フィッシャーマンズワーフ・産業」

5.「まちづくり・ゾーニング・交通アクセス・住環境

6.「保全・再生の基本、広域的課題」

 

10.2 テーマ別草案グループの討議

 

 上の6グループに分かれて討議し、ビジョン要素の絞り込みを行った。

 

10.2.1 調査研究・マネジメント

 

              日時;51816:0016:10

              参加者;糸長、川嶋

              ファシリテーター;なし

              記録;細野、三上

 

 各グループで出されたビジョン要素の中から、「調査研究・マネジメント」に関わるものについて、絞り込み検討を行った。その結果、以下の1点を、戦略的投票に向けた最終ビジョン要素候補として提案することに決まった。

 

<「調査研究・マネジメント」に関するビジョン要素>

・三番瀬・東京湾・流域河川の調査プロジェクトがパートナーシップ(行政・市民・NPO・漁業者・企業)で定期的に行われている。干潟の再生活動を続け、研究、モニタリング活動のマネジメントを担うシステムと組織が確立されている。

 

10.2.2 ルール・ラムサール条約

 

5月18日(土)16:00〜                      

参加者:柴、立石、森本、風間

書記:趙  

 

このグループでは各グループで出されたビジョン要素の中から「ルール・ラムサール条約」

に関わる要素だけに絞込み検討を行った。その結果、以下の2要素を投票に向けての最終ビジョン要素として提案することになった。

 

「ルール・ラムサール条約」に関わるビジョン要素

 

1.ラムサール条約に登録され、世界に知られている。

2.ラムサール条約の生物多様性と漁業等との共存を考えた三番瀬方式ができ、

世界に知られている。

 

10.2.3 パートナーシップ・コミュニティ・人間の関係性・住民参加、環境学習、憩いと遊び

 

日時;5月18日(日)

参加者;4人

補助;草深

書記;藤澤

 

<ビジョン要素の選択>

全体会で出されたビジョンリストから、「パートナーシップ・コミュニティ・人間の関係性・住民参加」、「環境学習」、「憩いと遊び」に関する項目を選択した。

 

F1 干潟の再生活動を続け、パートナーシップ(市民・行政・NPO・企業)で研究・モニタリング活動のマネージメントシステムの確立

F4 干潟の再生と漁業が図られ、地域住民とも交流が図られている。漁業者と市民が参加する協同組合(協働の場)ができる。

F5 循環型で連続的につながる土地・海利用計画に基づくまちづくりが行われている。

F6 誰もが一度訪れるとリピーターになるような遊・食にすぐれたフィッシャーマンズワーフ等がある。

F7 ラムサール条約には登録されていないが三番瀬独自の「決まり」ができている。

F12 環境に配慮し、市民に親しまれるような工場に再編されている。

G3 三番瀬・東京湾の調査プロジェクトがパートナーシップで定期的に行われている。干潟の再生活動を続け、研究、モニタリング活動のマネージメントを担うシステムが確立されている。汚染のメカニズムが解明されている。

G4 フィッシャーマンズワーフがある

G5 環境に配慮し、市民に親しまれる工場に再編されている(例:シリコンバレー)。

10 三番瀬の景観を利用し(海を臨みながら)、全国から人が集まり、海と自然をテーマにしたイベントが行われている。

12 既存の工業用地が再開発されている(エコロジカルな職住・憩・自然の混合地)

13 干潟の再生と漁業が図られ、地域住民とも交流が図られている。漁業者と市民の参加する協同組合が出来ている。

14 三番瀬の干潟エリアがコモンスペースとして位置づいている。

15 三番瀬が再生され、海と親しむ暮らしのある街づくりが、3市において行われている(例:遊べる砂浜)。

19 自然に親しめる住環境になっている

20 多くの県民が保全に高い意識を持っている

H2 さまざまな主体の協働・協業の場が確立されている

H3 もともとある三番瀬の価値(生物多様性)を教育にいかしている

H5 直接海へのアプローチができ、海にふれあえる

H7 三番瀬には全国から、環境教育等の利用者がある

H8 三番瀬全体が一つのミュージアムになっている。但し、最小限のキー施設がある、漁業や食の体験ができる

H10 三番瀬でとれた魚が地元で食べられる

H11 三番瀬の環境にかかわる住民が参加するしかけがある

I3 三番瀬が、地域と自然が一体化した「環境再生地域」となり、公共事業のあり方の転換のモデルとして、市民が誇りに思っている。

I4 自然に触れる(泳ぐ・水遊び・遊歩道等)ことが住民も来訪者も容易に出来る。

I8 環境に配慮したエコ博物館がある。

11 案内人がいる環境学習の場として活用されている。環境教育は地元住民・学校とともに進めていく。

A1 自転車が快適に利用できる街(バリアフリー、車椅子 利用楽)。

A5 既存の工業用地が再開発されている(エコロジカルな職住・憩・自然の混合地)。

 

14 首都圏内(または全国)で“生物多様性を体験する(環境教育)なら三番瀬”と広く知られている。

B50.       地元、全国、海外に三番瀬のファンがいる

C1 三番瀬が、地域と自然が一体化した「環境再生地域」となり、市民が誇りに思っている。(総合コンセプト)

上三者を【統合する】

 

(A16 環境教育は地元住民・学校と共に進めていく。)

C7 三番瀬全体が環境学習の場として活用され地元住民・学校と共にすすめていく(大人も子供もそして学習教材としても)

B51.       三番瀬の案内人がいる

B52.       砂浜になったところが、子供達の遊び場になってい

B53.       多くの県民が保全に高い意識を持っている

C2 東京湾全体の視点から、2つの三番瀬(船橋側・市川側)への人間のかかわりが性格付けられ、2つの三番瀬がお互いに補完しあう状態にある。

 

C13 三番瀬の環境維持活動・再生・管理はパートナーシップで行う(市民・行政・NPO・企業)

C16 周辺の低層住宅では、太陽光・風力発電、自己浄化システム、バイオマスなどのできる限りの循環型ハウスが並んでいる。

 

10.2.5 交通アクセス・まちづくり・住環境・ゾーニング グループ

 

              日時:518日 16:00〜

 

<要素の抽出>

環境に優しいバリアフリーな公共交通手段が整備されている。(水上バス、LRT、パークアンドライドなど) (F4など)

循環型で連続的につながる土地・海利用計画に基づくまちづくりが行われている。(F5)

環境に配慮し、市民に親しまれるような工場に再編されている。(エコロジカルな職住・憩・自然の混合地)(F12・A5など)

大規模施設はない状態(G9)

三番瀬の景観を利用し(海を臨みながら)、全国から人が集まり、海と自然をテーマにしたイベントが行われている。(ただし、環境に配慮すること)(G10)

直接海へのアプローチができ、海にふれあえる。(H5)

東京湾全体の視点から、2つの三番瀬(船橋側、市川及び浦安側)への人間のかかわりが性格付けられ、2つの三番瀬がお互いに補完しあう状態にある。(C2)

自然に親しめる住環境になっている。(G19)

生物からみた(海域の)ゾーニングがなされている。(H6)

周辺の低層住宅では、太陽光・風力発電、自己浄化システム、バイオマスなどのできる限りの循環型ハウスが並んでいる。(C16)

第二湾岸道路がない。(I14)

利用・保全のゾーニングがなされている。(I15)

自転車が快適に利用できる街(バリアフリー、車椅子 利用楽)。(A1)

まちづくりを考える市民が、たくさんいて、多くの県民が保全に高い意識を持っている。(B5・6)

三番瀬の維持管理の費用に充てるための基金ができている。(D6)

 

10.2.6 保全・再生の基本、広域的課題

 

時間:16:00〜

参加者:小関、安井、立花、川口、杉本

ファシリテーター補助:水野

書記:田原

 

このグループでは、各グループから提出されたビジョン要素のうち「保全・再生の基本、広域的課題」に関わるものについて、まず、参加者各自によるピックアップ作業を行った。その後、文中の語句が全く同じビジョン要素についてのみ、一つに絞り込む機械的な作業を行った。したがって、恣意的な要素の選択、削除、統合等はここでは行っていない。また、この重複を取り除く作業には、ファシリテーター補助及び書記も参加した。その結果、重複のある3つの要素を削除、全部で34のビジョン要素を提出した。

 

<ビジョン要素>

     干潟の再生と漁業が図られ、地域住民とも交流が図られている。漁業者と市民が参加する協同組合(協働の場)ができる。

     三番瀬全体およびその周辺全体がひとつの博物館である。

     森と川と海の連続性が確保された三番瀬の再生がなされた。

     干潟(少し手を加える)の再生が成功し、漁業が営める魚貝を含め多様な生物が生息できるようになっている。

     江戸川流域河川のネットワークがある。(猫実川を含む)

     三番瀬が再生され、海と親しむ暮らしのある街づくりが、3市において行われている(例:遊べる砂浜)。

     埋め立て地の一部が海にもどっている。

     工業地帯が移転した。

     多くの県民が保全に高い意識を持っている。

     直接海へのアプローチができ、海にふれあえる。

     生物からみた(海域の)ゾーニングがなされている。

     三番瀬の環境にかかわる住民が参加するしかけがある。

     三番瀬の海域の状態は最低でも20年前のレベルが保たれている。

     生物多様性がある。

     三番瀬が、地域と自然が一体化した「環境再生地域」となり、公共事業のあり方の転換のモデルとして、市民が誇りに思っている。

     自然に触れる(泳ぐ・水遊び・遊歩道等)ことが住民も来訪者も容易に出来る。

     積極的に昔の状態に戻す。

     手をつけない:三番瀬の海域は今の状態である。

     「三番瀬方式」がモデルケースとなり、世界に知られている。

     干潟の再生活動を続け、研究、モニタリング活動のマネージメントを担うシステムが確立されている。

     第二湾岸道路がない。

     利用・保全のゾーニングがなされている。

     三番瀬が水質・大気を浄化させる仕組みを持つ。

     陸地→川→干潟→海が連続的につながる土地・海利用計画の上に整備・保全・利用がされている。

     (開発前?)(今のまま?)の三番瀬の保全。人の手は最小限に。

     首都圏内(または全国)で“生物多様性を体験する(環境教育)なら三番瀬”と広く知られている。

     地元、全国、海外に三番瀬のファンがいる。

     三番瀬が、地域と自然が一体化した「環境再生地域」となり、市民が誇りに思っている。(総合コンセプト)

     20年前より陸海空の生物が多様になった。

     三番瀬保全条例がつくられた。

     東京湾全体の視点から、2つの三番瀬(船橋側・市川側)への人間のかかわりが性格付けられ、2つの三番瀬がお互いに補完しあう状態にある。

     流域の下水が整備され、三番瀬へ流入する河川の水質が向上している。

     干潟の機能は残しつつ、漁業との共存する。

     垂直護岸をなくして、陸地から海域へ出られる状態。

 

10.3 グループ討議内容の発表

 

 全体会に戻り、各草案グループが、選択したビジョン要素の発表を行った。その後、全体で、選択されたビジョン要素のなかで重複しているものを確認し、最終ビジョン要素リストの内容を確認した。この段階で、草案グループ別のビジョン要素数は、以下の通りであった。

 

 1.調査研究・マネジメント 1

 2.ルール・ラムサール条約 2

 3.パートナーシップ・コミュニティ・人間の関係性・住民参加、環境学習、憩いと遊び

23個(7個重複)→16(※その後、10.4にあるように抜けていた10の要素が追加された。)

 4.漁業・フィッシャーマンズワーフ・産業 4

 5.まちづくり・ゾーニング・交通アクセス・住環境 14

 6.保全と再生の基本、広域的課題 22個(11重複)→21

58(追加後68)

 なお、リストが錯綜しているため、確認できた以外にもビジョン要素の重複が存在する可能性があったが、参加者(議員セクター)の提案で、「これ以上の重複は開票段階でチェックする」ことに決まり、戦略的投票へ移った。

 

10.4 戦略的投票

 

(1)投票用の最終ビジョン要素リストと投票

 投票用紙と最終ビジョン要素リストを配布し、参加者が一人3票を持って戦略的投票に入った。

 ところが、投票開始直後、リスト編集の手違いにより一部の要素が最終ビジョン要素リストから抜けていることが、参加者の指摘で判明した。そのため、若松の判断で投票をいったん中止し、それまでの投票をすべて無効とした。事務局スタッフがリストを訂正し、参加者全員に新たに投票用紙(運営委員による押印済)を交付して、再度投票を開始した。

 なお、訂正後の最終ビジョン要素リスト(最終的に投票に用いられたもの)は、次項の通りであった。

(2)開票

 戦略的投票を締め切り、運営委員が開票を行った。参加者の中から募った開票監視委員2人が、開票作業の監視を行った。

 開票結果は以下の通りであった(総票数87票)。最後の( )内の数字が獲得票数である。獲得票ゼロは記入していない。

 

<調査研究・マネジメント>

1.三番瀬・東京湾・流域河川の調査プロジェクトがパートナーシップ(行政・市民・NPO・漁業者・企業)で定期的に行われている。干潟の再生活動を続け、研究、モニタリング活動のマネージメントを担うシステムと組織が確立されている。(8)

<ルール・ラムサール条約>

2.ラムサール条約に登録され、世界に知られている。(1)

3.ラムサール条約の生物多様性と漁業等との共存を考えた三番瀬方式ができ、世界に知られている。(8)

パートナーシップ・コミュニティ・人間の関係性・住民参加、環境学習、憩いと遊び

6.循環型で連続的につながる土地・海利用計画に基づくまちづくりが行われている。

8.ラムサール条約には登録されていないが三番瀬独自の「決まり」ができている。

13.三番瀬の景観を利用し(海を臨みながら)、全国から人が集まり、海と自然をテーマにしたイベントが行われている。(1);次項参照

14.既存の工業用地が再開発されている(エコロジカルな職住・憩・自然の混合地)

15.干潟の再生と漁業が図られ、地域住民とも交流が図られている。漁業者と市民の参加する協同組合が出来ている。

16.三番瀬の干潟エリアがコモンスペースとして位置づいている。(1)

17.三番瀬が再生され、海と親しむ暮らしのある街づくりが、3市において行われている(例:遊べる砂浜)。(2)

18.自然に親しめる住環境になっている

19.多くの県民が保全に高い意識を持っている

20.さまざまな主体の協働・協業の場が確立されている

21.もともとある三番瀬の価値(生物多様性)を教育にいかしている

22.直接海へのアプローチができ、海にふれあえる(1)

23.三番瀬には全国から、環境教育等の利用者がある

24.三番瀬全体が一つのミュージアムになっている。但し、最小限のキー施設がある、漁業や食の体験ができる(1)

25.三番瀬でとれた魚が地元で食べられる

26.三番瀬の環境にかかわる住民が参加するしかけがある(3)

<漁業>

27.既存の工業用地が再開発されている(エコロジカルな職住・憩・自然の混合地)(4)

28.漁業などのインフラ(漁港・栽培センターなど)が整備され,後継者がたくさんいる。(5)

29.次世代型の都市漁業の登場。漁業から派生する地域産業(フィッシャーマンズワーフ)の育成。ただし,生態系のバランスには十分配慮されていること。(5)

30.干潟の再生と漁業の両立が図られ,地域住民とも交流が図られている。漁業者と市民が参加する協同組合(協働の場)ができる。(4)

まちづくり・ゾーニング・交通アクセス・住環境

31.環境に優しいバリアフリーな公共交通手段が整備されている。(水上バス、LRT、パークアンドライドなど)(1)

32.循環型で連続的につながる土地・海利用計画に基づくまちづくりが行われている。(F5)(2)

33.環境に配慮し、市民に親しまれるような工場に再編されている。(エコロジカルな職住・憩・自然の混合地)(F12・A5など)

34.大規模施設はない状態(G9)(1)

35.三番瀬の景観を利用し(海を臨みながら)、全国から人が集まり、海と自然をテーマにしたイベントが行われている。(ただし、環境に配慮すること)(G10)(3)

36.直接海へのアプローチができ、海にふれあえる。(H5)

37.東京湾全体の視点から、2つの三番瀬(船橋側、市川及び浦安側)への人間のかかわりが性格付けられ、2つの三番瀬がお互いに補完しあう状態にある。(C2)(3)

38.自然に親しめる住環境になっている。(G19)

39.生物からみた(海域の)ゾーニングがなされている。(H6)

40.周辺の低層住宅では、太陽光・風力発電、自己浄化システム、バイオマスなどのできる限りの循環型ハウスが並んでいる。(C16)(2)

41.第二湾岸道路がない。(I14)(1)

42.利用・保全のゾーニングがなされている。(I15)

43.自転車が快適に利用できる街(バリアフリー、車椅子 利用楽)。(A1)

44.まちづくりを考える市民が、たくさんいて、多くの県民が保全に高い意識を持っている。(B5・6)

45.三番瀬の維持管理の費用に充てるための基金ができている。(D6)

<再生と保全の基本>

47.三番瀬全体およびその周辺全体がひとつの博物館である。(1)

48.森と川と海の連続性が確保された三番瀬の再生がなされた。(2)

49.干潟(少し手を加える)の再生が成功し、漁業が営める魚貝を含め多様な生物が生息できるようになっている。(1)

50.江戸川流域河川のネットワークがある。(猫実川を含む)

51.三番瀬が再生され、海と親しむ暮らしのある街づくりが、3市において行われている(例:遊べる砂浜)。

52.埋め立て地の一部が海にもどっている(3)

53.工業地帯が移転した

55.直接海へのアプローチができ、海にふれあえる(1)

58.三番瀬の海域の状態は最低でも20年前のレベルが保たれている(1)

59.生物多様性がある。(1)

62.積極的に昔の状態に戻す。

63.⇔手をつけない:三番瀬の海域は今の状態である。(3)

64.「三番瀬方式」がモデルケースとなり、世界に知られている。(1)

68.三番瀬が水質・大気を浄化させる仕組みを持つ。(1)

69.陸地→川→干潟→海が連続的につながる土地・海利用計画の上に整備・保全・利用がされている。(1)

70.(開発前?)(今のまま?)の三番瀬の保全。人の手は最小限に。(2)

72.20年前より陸海空の生物が多様になった

73.三番瀬保全条例がつくられた

75.流域の下水が整備され、三番瀬へ流入する河川の水質が向上している。

76.干潟の機能は残しつつ、漁業と共存する

77.垂直護岸をなくして、陸地から海域へ出られる状態(1)

<パートナーシップ・コミュニティ・人間の関係性・住民参加、環境学習、憩いと遊びの追加>

101.干潟の再生と漁業が図られ、地域住民とも交流が図られている。漁業者と市民が参加する協同組合(協働の場)ができる。

102.環境に配慮し、市民に親しまれる工場に再編されている(例:シリコンバレー)。

103.自然に触れる(泳ぐ・水遊び・遊歩道等)ことが住民も来訪者も容易に出来る。(1)

104.環境に配慮したエコ博物館がある。

105.案内人が¥いる環境学習の場として活用されている。環境教育は地元住民・学校とともに進めていく。

106.首都圏内(または全国)で“生物多様性を体験する(環境教育)なら三番瀬”と広く知られている。地元、全国、海外に三番瀬のファンがいる。三番瀬が、地域と自然が一体化した「環境再生地域」となり、市民が誇りに思っている。(総合コンセプト)(5)

107.三番瀬全体が環境学習の場として活用され地元住民・学校と共にすすめていく(大人も子供もそして学習教材としても)(3)

108.三番瀬の案内人がいる

109.砂浜になったところが、子供達の遊び場になっている

110.三番瀬の環境維持活動・再生・管理はパートナーシップで行う(市民・行政・NPO・企業)(2)

 

(3)ビジョン要素の整理統合

 13番を35番へ統合し、その結果、35番の得票数を3票から4票に訂正した。

 

(4)ビジョン(未来像)の発表

 若松が、投票結果に基づき、上位10位までのビジョン要素(本ワークショップが得たビジョン=未来像)を発表した。9位(3票)が5あったため、合計13を最終的なビジョン要素とすることを若松が提案し、参加者の賛成を得て、確定した。

 以下、採択された13のビジョン要素。

1位(各8票)

1. 三番瀬・東京湾・流域河川の調査プロジェクトがパートナーシップ(行政・市民・NPO・漁業者・企業)で定期的に行われている。干潟の再生活動を続け、研究、モニタリング活動のマネージメントを担うシステムと組織が確立されている。

3. ラムサール条約の生物多様性と漁業等との共存を考えた三番瀬方式ができ、世界に知られている。

3位(各5票)

28. 漁業などのインフラ(漁港・栽培センターなど)が整備され、後継者がたくさんいる。

29. 次世代型の都市漁業の登場。漁業から派生する地域産業(フィッシャーマンズワーフ)の育成。ただし、生態系のバランスには十分配慮されていること。

106. 首都圏内(または全国)で“生物多様性を体験する(環境教育)なら三番瀬”と広く知られている。地元、全国、海外に三番瀬のファンがいる。三番瀬が、地域と自然が一体化した「環境再生地域」となり、市民が誇りに思っている。(総合コンセプト)

6位(各4票)

27. 既存の工業用地が再開発されている。(エコロジカルな職住・憩・自然の混合地)

30. 干潟の再生と漁業の両立が図られ、地域住民とも交流が図られている。漁業者と市民が参加する協同組合(協働の場)ができる。

35. 三番瀬の景観を利用し(海を臨みながら)、全国から人が集まり、海と自然をテーマにしたイベントが行われている。(ただし、環境に配慮すること)

9位(各3票)

26. 三番瀬の環境にかかわる住民が参加するしかけがある。

37. 東京湾全体の視点から、2つの三番瀬(船橋側、市川及び浦安側)への人間のかかわりが性格付けられ、2つの三番瀬がお互いに補完しあう状態にある。

52. 埋め立て地の一部が海にもどっている。

63. 手をつけない:三番瀬は今の状態である。

 107. 三番瀬全体が環境学習の場として活用され地元住民・学校と共にすすめていく。(大人も子供もそして学習教材としても)

 

(5)閉会のあいさつ

 若松から、第2日目閉会のあいさつがあった。

 

 


 

 

 

 

ファシリテーター

加藤

庄島

村上

西原

八尾

書記

三上

藤澤

久保

田原

補助

細野

草深

高橋

水野

川野

セクター別

専門家

意見団体

議員

産業界

公募市民

畔柳昭雄

籠谷公輔

川口英樹

森本剛

柴直樹

糸長浩司

青山真二

さとうももよ

吉村正博

杉本龍志

戸村信夫

川越誠一

村岡民子

堀木信行

小関加夜

本藤祐樹

川島千鶴子

川口勲

中島健蔵

風間哲郎

田中宏実

立花一晃

花澤信太郎

 

河田恕千

松本奈穂子

菅波 完

鈴木弘之

 

安井敬博

 

 

 

 

立石裕二

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は公募市民

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファシリテーター

西原

八尾

庄島

村上

加藤

書記

田原

藤澤

久保

三上

補助

水野

川野

草深

高橋

細野

混成グループ1

1

2

3

4

5

本藤祐樹

戸村信夫

畔柳昭雄

田中宏実

松本奈穂子

糸長浩司

青山真二

川越誠一

川島千鶴子

立花一晃

籠谷公輔

中島健蔵

杉本龍志

小関加夜

堀木信行

菅波 完

柴直樹

花澤信太郎

風間哲郎

河田恕千

森本剛

立石裕二

川口英樹

さとうももよ

安井敬博

鈴木弘之

川口勲

 

 

村岡民子

 

 

 

(以上)